ここがポイント!―すぐに冷たい水で冷やす。最低15分は続けて。
人がやけどする温度は45度以上。45度の低音なら1時間、70度以上の高温なら1秒で皮膚組織の破壊が始まるといわれています。やけどの重症度はやけどをした部分の広さと深さによって決まりますが、重症の場合でも、処置の基本は冷たい水で冷やすこと。
それによってやけどの進行や進みが抑えられます。火を扱うことの多い冬場は、やけどをしたときの正しい処置もぜひマスターしておいてください。
1.熱いものに触った・熱湯がかかった
→水道水で冷やす。程度によっては、すぐに病院へ
水道水を流しっぱなしにして、やけどをした部分をできるだけ長く、最低でも15分冷やしましょう。冷やしながらやけどの状態をチェックし、水ぶくれがあるときは、破らないように水の勢いにも注意します。手足のやけどなら、洗面器に水を入れて冷やしてもOK。その場合は、氷を入れるなどして水の温度が下がらないように。
2.服の上から熱湯をかぶった・顔や胸に熱湯がかかった・服に着火した
→服を着たまま、すぐにシャワーや水道水で冷やす。救急車を呼ぶか、すぐに病院へ
やけどがひどいと皮膚と服がくっついて、無理に脱がせようとすると皮膚がはがれてしまうことがあります。服の上から水をかけて十分に冷やし、冷やしたあとも無理に脱がせないこと。顔や胸のやけどもそのまま水をかけます。
着衣発火って知っていますか
フリースなどの起毛した服は、いったん着火するとあっという間に火が回ります。こうした服を着ているときは、ガスやストーブに近づきすぎないように注意を。起毛した服でも、最近は防火加工済みの素材を使ったものもあるようです。
3.熱湯のお風呂に落ちた
→水でぬらしたバスタオルで全身を包み、冷水のシャワーをかける。救急車を呼ぶ。
乳幼児に多い事故ですが、服を着ているときは2と同様、無理に脱がせないこと。また、はだかの場合でも、直接抱くと皮膚がむけてしまうことがあるので、水でぬらしたバスタオルで全身を包んでから冷たいシャワーをかけます。十分に冷やしたら体温が下がりすぎないように毛布などにくるんで、救急車を待ちます。
病院へ行く目安
赤みがみられる程度でも、やけどの範囲が大きい(片足以上、片手以上、お腹や背中全体など)とき
顔や手足、肛門部、陰部などをやけどしたとき
やけどの範囲が狭くても皮膚が白っぽかったり、暗赤色になっているとき
小さくても水ぶくれができたとき
※水ぶくれをつぶすと細菌感染を起こして跡が残ることがあります。つぶさないようにしましょう。